傾聴の3つの基本態度条件(簡易版)-改訂中ノート

※ 村田の個人的なノートです。

  この1ページ目だけでは参考書からのメモでしかないですね…(笑)

 

(1)無条件の積極的関心(受容)

 

クライアントの主観・人格を尊重し、ありのままを受け止める姿勢。

積極的に受け止める関心を示す態度。

以前は『無条件の肯定的配慮』とも呼ばれていましたが、肯定という要素も傾聴から外すことはできません。

 

(2)共感的な理解をしようとする姿勢(共感)

 

クライエントさんの主観的な考え方や感じ方であっても、あたかもその人であるかのように感じたり、考えようとする姿勢。

そのココロの場所に、共に留まって漂うとする積極的に関わる寄り添い。

アリストテレスの同質効果」を狙う。

 

(3)自己一致(一致)

 

自分の内面の感情、内なるココロの声を深く真っ直ぐに受け止めて、それを意識の中で否定や歪曲をしないでいられる純粋性。自己受容。

 

◇ もっとも大事なのは…

 

手短に言うと「受容・共感・一致」となりますが、この3つの中で、どれが一番、大事だと思いますか?

(3)の自己一致だと言われています。

これがなくて(1)も(2)もなく、さらに「一致」をスルーして傾聴はあり得ないと言われています。

その理由はなぜか、伴に考えていければ嬉しいです。

 

(所感)

 

以下は私(むらた)の所感だったり、傾聴メンバーさんと話ししてきて出てきたことだったりします。

上記のような傾聴での在り方に関わることは、深く腑に落ちるように実感で分かるようになっていくことが大事だと認識しているところです。

 

傾聴の場では、受容・共感・一致をよくよく踏まえた傾聴の姿勢とスキルで「伝わるように表す」こと、その重要性と効果を…

理屈ではなく、まずは自分自身が実感することから始まると思います。

 

「伝わるように表す」とは、ただ黙って聞いていたり相槌を打つだけが傾聴ではなく、それでは、そもそも、本当に話していることの主訴が掴めているかどうかすらも話し手には、なかなか伝わらないから、というのもあると思います。

 

「あ、この人にはちゃんと気持ちや心が伝わっている・受け止めてくれている」と感じられると話できることでも、伝わっていない・受け止めてくれてもいないと感じられるほどに話にくい…しまいに話できなくなってきますよね。

 

他にも伝え返しや、要約伝え返しなどの基本テクニックもあるものの、使う時にはテクニックに依存する気持ちではなくとも、スキルを使う必要が出てきますね。

いかにもテクニックでやっています、というのは、すぐに伝わりますよね。

 

私がクライエントとして、あるところで話ししていた時、有料なのにまるで練習に使われているかのようで、それで真剣に話す気が薄れて行ったことがあるのを思い出しました(苦笑)

きっと、それは聴き手の人が”テクニックを使わなければならない”と捉われていて、基本態度条件から離れて行っていたからかな…と想像しています。

 

スキルは必要だとしても気持ちがテクニック依存だと…

 

  • 心のベクトルが話し手そのものとは違う方向に向いている。
  • ”テクニックを使わなければならない”と余裕もないから…

 

そう考えると、聴き手としては話し手のお話を聴きながら…

 

  • 自分は今、どう感じているんだろう
  • 私の心は、本当はどこを向いているんだろう
  • そんなことを、どこか内心で眺めるように感じながら
  • そう自分を受け止めながら、話し手の話を聴けていないと…

 

それは自分が自分と一致していない(自己不一致)ということにならないでしょうか?

自己不一致のままだと、いずれは、そりゃ苦しくなりやすいでしょう。

そうなると心の空きスペースがなくなってきたりして、呑まれやすくなることもあるのではないでしょうか?

 

それで受け止められていないのに…

受け止めているかのように、もしそう見せるとしたら、そうするほどに苦しくなってくると予想できます。

話し手にも、どこかですぐに伝わってしまうと思います。

 

たとえ、相槌1つだけでも、「あ、分かってくれている」と感じられる相槌と、そうでない相槌があります。

その使い分けは言葉の上ではテクニックかもしれませんが、そこに込められているもの、伝わるのは心ですよね。

 

こう書くと、まるで難しいことかのようにも思えてしまうかもしれませんが、相手だけでなく自分の心の声も聴きながら進めていくのは、まずは自分の心の声がどこまで聴けるかと言うことだと思います。

自分を受け止められなければ、他人を受け止められるわけがないのではないでしょうか?

 

まずは聴き手が自分を受容できていることが大切と考えたら、そのために自分自身への傾聴、”セルフ傾聴の習慣化が大切”だと言えますね。

傾聴の練習にもなりますし、自分の心を整えておく精神衛生にも大切だと私は感じています。

 

何より、私も自分を一番大事に思ってしまう人間ですが、だからこそ、普段から自分の心の声が聴けていないと振り回されやすくなってしまい、他者の心の声を聴くのは難しくなってくるのではないでしょうか?

 

所感まで読んでいただいて、ありがとうございます。

 

ほんわか倶楽部・傾聴メンバー、ほんわか倶楽部・事務局、運営責任者、むらたつとむ