励ましやアドバイスの落とし穴への実感を
引き続き、事前メール講座をご精読、心温まるフィードバックもしていただき、本当にありがとうございます!
ほんわか倶楽部の村田 敦(むらた つとむ)です。
フィードバックを読んでいると、目頭が熱くなるのを感じる時があります。
とても大切なテーマのため、シリーズとして複数回に分けて届けさせていただく、今日は第2章です。
長くなりましたので、お時間がおありの際に目を通していただければ幸いです。
- 複数回のシリーズ配信で後半からは、櫻井先生に再登場いただけます。
- 私が書いているものとはレベルが違いますので、ぜひ、次回を楽しみにしていただきましたら嬉しいです。
- 今回の配信は、前回、私が書いた『傾聴だけして、何になるの?の素朴なギモンに』の続きとなります。
- 繰り返しとなりますが、私は傾聴や心理カウンセリングの先生ではなく一人の当事者であり、体験を交えながら、ほんわか倶楽部の運営者としての視点からの書き方になります。
- 櫻井先生から『クライエントにアドバイスをすると、失敗する理由』として分かりやすく述べられている内容を再確認したい方は、一覧ページ(こちら)からご覧いただけます。
◇ なぜ、巡り巡って…?
アドバイスや励ましを言ってしまう心境は、案外、起こりがちな落とし穴とも言えるかもしれません。
今回、実感を交えながら掘り下げてみたいと思います。
なぜなら、ほんわか倶楽部には、他所の類似サービスを受けて余計に辛い思いをして巡り巡って来られるクライエントさんの割合も多くあるためです。
その” 巡り巡って来ることになる、ひとつの要因 ” を、ここで表せられればと思い記してみました。
読んでいただいて今は、” すぐには難しい ” と思えることもあるかもしれませんが、そのことも含めて有り難くも着実に伴に歩めるステップがあります。
そのため、こうして事前メール講座に配信しようと決めることが出来ました。
◇ …どうしますか?
少し、前回の内容から触れていきます。
自分自身にとって本当に大切な人が誰にも相談できなくなっていて、「苦しいの! 自分自身が壊れてしまいそうなの!」と…
もし、このように声にならないほどのココロの叫びをあげて、痛切なほどに苦しんでいたとしたら…?
あなたは、何よりも大切な方に向けて… どうしますか?
…前回の本文は、上記のところまででした。
おそらく、「…う〜ん」と考え込んでしまうかもしれません。
びっくりしたり、内心で焦ってしまったり…戸惑ったり…
正直な実感としては、例え、本人の前で口にはしなかったとしても…「あぁ、どうしよう…」
「どうにかしないと…でも、まずは話を聴いてみよう…」
その時に、どんな内心で聴いているかで、大きな違いが出てくると思います。
分かっているつもりでも、どうにかしてあげたいばかりに、つい…
励まし・叱咤激励・思いつく限りのアドバイス…?
反射的に、そうしたくなってしまう衝動に駆られてしまう場合もあるかもしれません。
一生懸命、聴いているつもりでも、奥で、どう思っているのかがセンシティブに相手には伝わりますよね。
コンサルティングやティーチングなら、アドバイスすることでも良いのかもしれません。
ここで言っているのは、そのような場面ではなく、もっと個人的で複雑な話だったとします。
例えば、家族から毎日、支配的な抑圧を受けているなど……etc
自分でも、どうしようもできない毎日になってしまっていて、思考も心も塞いで行ってしまう…。
先の視えない暗いトンネルにハマっているような状態だったとします。
そんな時に…
◇ 「私は○○さんのことを思って、良かれと思って」
どうにかしようと思うばかりに、聴ききれてもいない段階でしてしまう第三者からのアドバイス。
深く聴いていくプロセスすら踏まえられていない、観えていないところから…。対岸の火事のよう…。
そこでは、心に何かをグサリと突き立てていることに、まるで気がついていないかのような痛々しいことがあったり…。
どこかで、そのようなケースを聞いたことや、されたことはないでしょうか?
または薄々、気がついていたとしても…
目を逸らすかのような正当化を振りかざしてしまう…
そんな激しい自己不一致のケースも、もしかしたら、どこかであるかもしれません。
そうして、どうにか出来るなどと思うこと自体、無責任のようで、おこがましいのではないか…?と感じてしまうのは、そのような状態でアドバイスをされてしまっていた時、かなりのオーバーストレスで、ただ辛かったからなのだと思えます。
(それは、すでに何度も試してきた…)
(そんなことは、悪いけど、あなた以上に知っているよ。だって、当事者だから)
(だけど、そのやり方は、私のところでは適さなかったことも重々、知っている)
(だけど、その方法は、私のところでは出来なかった)
(あなたは、私の本当の事情や理由を知らない…話せない)
(でも、あなたは私のことを思って言っている自分に酔ってる。今の私は疲れ果てて、力が出なくて言えない)
(じっとしているだけでも辛い中、なんで、第三者のそんな語りを聞かされないとならないのかな…)
(そのアドバイス、第三者のあなたのように出来ない。そんな私はダメなのかな?)
このような様々な哀しい実感は、巡り巡ってきたクライエントさんも、他所で話ししてきて感じてきたと述べられることがあります。
時には、泣きながら…。そして、出してくれた勇気を感じながら…。
この実感を忘れないようにしたいと思います。
上記のようなことは傾聴(アクティブ・リスニング)以前に、ヒアリングすら出来ていないため起きることでもあります。
つまり、傾聴以前になってしまっている、いえ、傾聴以前の…もっと、それ以前と言えます。
(ややこしいですね汗)
また、話し手をジャッジ(批評・評価・批判)していると、ヒアリングすら、おろそかになってしまいがちでしょう。
なぜなら、相手軸より自分軸に傾注するほど、聞く耳すら薄まっていくのですから…。
だからこそ、相手軸で聴いていくということとは、どういうことなのか、普段から考え続けて実感を育んでいくことが大事と思っています。
◇ 基本態度条件を実感を持って染み込ませる…
励ましやアドバイスなど以前に、ご本人の本来の感じ方や存在が心から尊重されている。
話している前半から、その実感がご自身の中で得られていくかどうか…。
そのためにも傾聴の基本態度条件の落とし込みが、かなり重要になってくると感じています。
- (ここで再掲しますが、『傾聴の3つの基本態度条件』簡易版はコチラです)
このことを外さず接し続けていくことが、もっとも根強い効果となっていく始まりではないでしょうか。
肌感覚で染み込ませ続けたいため、すぐに目に付くデスクの壁に「3つの基本態度条件」を私は貼っています。
◇ 知らず識らず…
自分自身が壊れそうと感じている時に、「うんうん。○○ということなんですね」と、なぞるかのようにオウム返しで返されたと思ったら、すぐに切り替えて励ましや叱咤激励、アドバイス等々されたとします。
それで本当に、どうにかなるでしょうか?
中には、どうにかなることもあるかもしれないとしても、それはその程度だったからであって、その程度でないことだったら、どうなるのでしょうか?
上記のスライドでは例えとして、風邪で高熱を出している人に「健康に良いから寒風摩擦しよう」と言えますか?と記しています。
もう少し、トークを交えて言えば…
「すこし肌寒いけど気持ちいいし、健康に良いから、爽快な青空(寒空)のもと、屋上に出て寒風摩擦しようよ」なんて言えないですよね。
もし言う人がいたら、かなりの無茶苦茶の暴挙だということは分かりきっています。
でも、心の在り様は、目にも見えず手にも触れられません。
そこを聴いていこうとするのが「傾聴」なのではないでしょうか?
◇ アドバイスや励ましが、逆効果になるという実感
事前メール講座を熱心にご精読いただいている皆さまは、この見出しだけでも察しが付いてくることも様々なのではないでしょうか?
心が追い詰められたような状態にある方に向けて、受容より前にアドバイスや励ましなどをしてしまうことは、心をえぐるように突き刺さってしまいやすい…
この実感は、とても大事だと思います。
この実感へのお気持ちがあれば、初心者からでも充分に進んでいけるのではないでしょうか。
または「共感的な理解をしようとする姿勢」でしょうか。
そのままを歪めずに共に感じ続けよう、理解しようとする姿勢を持ち続けるかどうか…。
他者のことを何でも「同感」や「同意」が出来るわけはなく、そう出来ることも天井が近いと思います。
ところが、共に感じようとする「共感」でしたら、どうでしょうか?
このようなことも伴に学び続けられたら嬉しいです。
- (ここで再掲しますが、『傾聴の3つの基本態度条件』簡易版はコチラです)
まず、そのままを尊重して受け止めてもらう傾聴を求めて来られているお相手にすることは、何だろうと何度も考えたいです。
そこに応えるための寄り添い思考や受容からの傾聴だというのは、皆さまでしたらご存知と思います。
最初のステップ(無条件の積極的関心、または無条件の肯定的配慮)がなくて、その次もありません。
現実的には、この最初の入り口から先、ぐるぐる回りから進んで行けるステップが必要になってきます。
このことについては、無料オンライン講座『「出来てるつもりの傾聴」から抜け出す最短ステップ』から触れていっていただけます。
◇ アチラ コチラで…
まともな傾聴もなく、励ましやアドバイスをしようと的外れになったり、余計なストレスを与えてしまったり等、ご本人を余計に辛くさせてしまう…。
辛くさせておいて「時間になったから、これで…」と終了。
仮に「話もできたし、何となくさっぱり感?」があったとしても、それでは現実に戻ったら…?
もしくは、そうして依存させてリピートさせるような他所もあると…
実際の話を聞いたこともありますが、ほんわか倶楽部では、そんなことはしたくありません。
私は骨身がきしむぐらい辛い状態にあったときに、とても残念ながら「もどき」にも当たってしまったことが複数回あります。
そうしてかえって、傷口に塩を塗られるかのように抉られる思いもしてきて、電話を切った後もしばらく、唸るように座り込んで動けずにいました。
当時の私は、ここでは簡単には言えないような…状態に蝕まれていて、下手したら、まさしく瀬戸際だったと言えます。
心が脱水状態で、すぐにでも水分補給が必要な状態でありながら、幾ばくかの水すら奪い取られたような痛感でした。
これらのことは肌身に染みて何度も実感してきましたが、思いの外と言いますか、案外、このようなケースも少なくないのだと…
残念ながら言わざるを得ないところがあります…。
(全てがそうだということではなく、ごく一部の方々は違っていて、今、思い出してもココロから感謝を感じています)
(それでも、もし勘ばかりをアテにして見立てていたとしたら、とてもリスキーなことです…)
このことは私個人の経験に限らず、巡り巡って、ほんわか倶楽部に来られるクライアントさんも、類似のことをお話しされる方々が結構いらっしゃるんですね。
その度に「あぁ…、知らないところで、アチラ コチラで発生しているんだな…」と感じてしまいます…。
仮にアドバイスや励ましが一見、的を射ていようと、そのことが功を奏するときと、そうでないときがあります。
深いマイナス状態で苦しみあえいでいる時にアドバイスを向けるとしたら、決して1つの側面だけを見て出来ることではないからです。
メンタルの状態によっては余計にこじれさせてしまうリスキーさがあるのではないでしょうか。
「出来てるつもり」から抜け出して、伴に歩み続けられましたら幸甚です。
ー追伸
ほんわか倶楽部には、そのような思いをして来られた方々も巡り巡って来られます。
みすみす、最初の入り口段階でこじれさせたくないと、皆さま、フィードバックを通じて考えていただけているためお伝えできればと思いました。
どのように表せばいいのか…
うまく表現できていないかもしれませんが、ご精読いただいて、本当にありがとうございます。
私としては、ここで書いたようなリアルに向けて着実に学び続けて、あらかじめ実践的なセッションを安全な場で重ねていくことは、本当に重要だと思っています。
下記は、当メール講座のご登録時にもリンクさせていた記事です。
前回・今回の配信内容とも被っているところはありますが、メール講座では長くなってしまうため、割愛したところも掲載しています。
もし、よろしければ、ご覧いただきましたら幸甚です。
(以下は長文記事となっております。)
◯ ぜひ、あなたのお気持ちからの言葉を届けていただけますか?
引き続き、貴重なお時間を使ってご精読いただいて、本当に有り難うございます!
お読みいただけるだけでも、心から感謝を感じています。
今回は新しいテーマとしましたが、お読みいただいて、どのように感じられたでしょうか?
引き続き以下のアンケートにて、ご自身の言葉からのフィードバックをいただけましたら幸いです。
新たな気づきや発見などもありましたら、ぜひ、お伝えいただければ嬉しく思います。
フィードバックしてアウトプットすることで、よりご自身のものにしていただけるのではないかと思います。
※ フィードバック内容に応じてご提供
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- ほんわか倶楽部では、「ほんものの傾聴」とは何だろうか?と、大切に考えて共に追い求めていこうとするお気持ちのおありの方のみとパートナーシップを結ばせていただきたいと考えております。
- そのため、真摯に傾聴をお考えになる方にこそ、ぜひ、稀有なより良い機会をお届けさせていただきたいと取り組んでおります。
- 傾聴者・カウンセラーとしての「在り方」とは、何だろうか?についても、無料オンライン講座『「出来てるつもりの傾聴」から抜け出す最短ステップ』で、リアルエピソードから触れられていきます。
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- 本当に毎回、皆さまのお気持ちが響いてきて感動の中で、奥底からの感謝を感じております。
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