ほんわか倶楽部・ゆる聴き倶楽部/メンバーの方、またはメンバーをご志望される方向けのガイドラインです。

当支援者チームにおける活動やインフラのご利用にあたっては、メンバー共通のルールとして「ほんわか倶楽部|ゆる聴き倶楽部 利用規約(コチラ)」が前提となります。
今後の活動やインフラのご利用を継続いただくことで、本規約にご同意いただいたものとさせていただいております。
お手数ではございますが事前に内容をご確認のうえ、本ガイドラインに沿って大切に進めていただけますようお願いいたします。
【0】支援者チームの在り方と基本ガイドラインについて ― 背景と意義
このガイドラインは、単に「正しくやる」ことだけを目的とした、機械的なマニュアルではありません。
マニュアルは、手順や方法を一方的に統一するための「型」であり、そこでは自律性はあまり重視されません。
一方、このガイドラインは、プロの支援者チームとして進むべき「指針」であり、各人の自律的な判断や深い内省を尊重しながら、自ら考え行動していく姿勢を求めるものです。
また、このガイドラインは、特定の誰かを不当に縛り付けるための規則ではありませんが、メンバー全員が安心して支え合う場(聖域)を維持・育成していくためには、真摯に遵守すべき【共通の規律であり、守るべき大切な約束事(ルール)】でもあります。
対話とふりかえりを大切にしながら、"自分自身で考え、チームの規律と調和しながら向き合う姿勢を育てるための羅針盤"として、伴に手にとっていただけたらと思います。
傾聴の場やチームは、ひとりの力で成り立つものではありません。
語る人も、聴く人も、その場に居合わせる人も ──
場に影響を与え合いながら、伴に「今」をつくっています。
もし、ご自身の歩みや関わり方に少しでも全体の枠組みとの「ズレ」を感じるとき、それは誰かを責めるためのものではなく、「今一度、ご自身の参加スタンスや在り方を内省し、全体の理念や規律へどのように調和させていくか」を見つめ直す、大切なタイミングとなります。
私たちは完璧である必要はありません。
ただ、お互いの声やまなざしに、耳を傾け続ける存在ではありたいと願っています。
そんな想いを込めて、このガイドラインを共有いたします。
なぜ、こうしたガイドラインが必要なのか?
私たちが目指すのは、安心して互いに聴き合い、支え合える「居場所」の創造です。
傾聴は技術であると同時に、関係性の営みであり、ひとりひとりの心の在り方が深く関わります。
しかし現実には、多様な背景や感受性を持つ人々が集まると、誤解や摩擦が起こる場合もあるかもしれません。
そのため、場の安全や信頼を守るための共通の認識が必要となります。
また、心理的な負担や困難を感じる場合は、早期の気づきや対応が自他にとって望ましいものとなります。
このガイドラインは、そうしたリスクを最小限に抑え、全員が自分らしく安心して居られる環境を維持・育成するための共通の指針として制定されました。
同時に、それは単なる一方的な制限や縛り付けを目的とする規則ではありません。
なお、当倶楽部が育む「相互尊重」とは、個人の主観的な要求や気分の変化を無条件に受け入れ合うこと(甘えの関係)を意味するものではありません。
プロの支援者チームにおける真の尊重とは、お互いの時間や運営リソース、そして「共通の規律」を重んじ、場を乱さないように配慮し合う大人の態度を指します。
この枠組みを全員が遵守することによって、自律的に向き合いながら成長を促すための「あたたかい枠組み」でありたいと考えています。
社会的な背景として
現代社会は、人間関係の希薄化や精神的孤立、ストレス過多など、多くの心理的課題を抱えています。
また、ハラスメントや虐待、差別などが社会問題として顕在化し、被害者の声を聴き、支える仕組みづくりが急務です。
そんななかで、傾聴や来談者中心療法を基盤としたコミュニティの意義は、ますます重要となっています。
しかし同時に、安心安全な場づくりは簡単ではなく、継続的な意識共有と丁寧な関係づくりが求められています。
弊社では、そのような社会の要請に応えながら、実践的かつ誠実な運営を行うために、こうしたガイドラインを整備しました。
ガイドラインを「浸透させる」より、「伴に耕す」
このガイドラインは完成品ではなく、まだ育てている途中です。
あなたの声が、新しい風を吹き込み、豊かにしてくれます。
(※ただしこれは、定められた規律を厳守した上での、前向きなフィードバックや内省の分かち合いを指すものであり、決定事項に対する主観的な異議申し立てを容認するものではありません。)
どうか、"(盲目的に)ただ守らされるもの"として遠ざけるのではなく、"一緒に育てる種"として、ときどき思い出して、手にとってみていただきましたら幸いです。
(詳しくは、巻末にて記しています。)
そっと添えたい言葉たち
- もし活動における戸惑いや悩みがあれば、一人で抱え込んで全体の場(共有チャット等)を混乱させる形ではなく、事務局が指定する適切な窓口や形式を通じて、全体の限られた運営リソースに過度な負荷をかけない範囲で、ご自身の内省に基づいたご相談を寄せていただければ幸いです。
- このガイドラインは、誰かを責めるためのものではありません。
私たちはみな不完全であり、時には迷い、失敗もします。
それでも、歩み続けるプロセスに意味があります。 - 「ズレ」を感じたときは、新しい自己対話の入口にもなり得ます。
自己と場の調和に目を向けてみてもいいかもしれません。 - お互いの声に耳を澄まし、尊重し合う関わり方から安心の輪が広がります。
- 一人一人の想いや状況は大切にされるべきものですが、それが全体の規律や運営の公式決定を覆す理由にはなりません。
プロの支援者として、まずはご自身の状態を自律的に整える姿勢を大切にしてください。
【1】理念:支援の根底にある想い
生き辛さを 生き易さに 泣き顔を 笑顔に
ほんわか倶楽部、ならびに、ゆる聴き倶楽部は、誰かの人生の傍らで、耳を傾ける存在でありたいと願っています。
そのために、まず自らが整い、育ち合い、支え合う支援者同士のチームである姿勢を大切にしています。
「心理支援者としての成長の場」として、お互いに誠実に対等に、学び合える土壌を伴に築いていきたいと考えています。
また、私たちはクライエントさんも傾聴メンバーさんも伴に尊重する「Wファースト」の理念を持ち、自己犠牲をしてまで背負うのではなく、課題の分離を尊重しながら、互いの心の安全と健やかさを守る関わりを大事にしています。
この相互尊重の理念「Wファースト」については、メンバーさんと事務局においても適用されるものとなります。

【2】支援者チームの前提姿勢
基本的に、ほんわか倶楽部、ならびに、ゆる聴き倶楽部は、人間的に上下関係ではなく対等な支援者同士による、いわば「円」のチーム(ティール組織(*))です。
この「円」(ティール組織(*))とは、人間としての優劣や不当な支配・従属を伴うことなく、互いを尊重し合いながら、それぞれの持ち場や役割から自律的に関わり合う関係性を意味しています。
事務局は、個人の主観や感情をコントロールするような「特権的な中心」に立つのではなく、全体が安心安全に機能するための「環境(枠組み)を維持・防衛する役割」を担っています。
必要なときには運営上の客観的な判断や調整を行いますが、それは特定の誰かを従属させるためではなく、全員が安心して歩める土台を整える互恵のためのものです。
なお、当倶楽部が育む「安心安全」とは、個人の主観的な要求や感情的な納得感がすべて受け入れられる場(無法地帯)を意味するものではありません。
プロの支援者チームにおける真の安心とは、共通の規律や相互尊重の枠組みが厳格に守られていることによって、誰一人として他者の未整理な感情やルール違反に場を脅かされない、組織的な安全性を指します。
私たちはこのような関係性を大切にしながら、ゆるやかに自律性と創造性が広がっていく円の組織として、「ティール組織」(*)としてのチームのかたちを、伴に育んでいきます。
(*)「ティール組織」とは、フレデリック・ラルーによって提唱された次世代型の組織モデルで、上下関係や命令系統を最小限にし、自律性・全体性・進化性を大切にした在り方を指します。個人と組織がともに成長し合う土壌として機能することを目指しています。
以下のティール組織診断マップは、ティール組織の本場、ヨーロッパで開発された独自のツールを日本語に翻訳されたものです。

(出典:一般財団法人 日本アントレプレナー学会)
上記はあくまでティール組織のモデル図ですが、その全てが当・倶楽部において必要とも限らず、また、その全てが出来るとも限りません。
また、必ずしもキレイな円に収まることなく、組織によってはアメーバーのように揺らぎも伴いながら、生き物のように変化していくものです。
自律的な組織運営においては、メンバー一人ひとりの主体性が尊重されますが、これは「全員の納得や合意形成(コンセンサス)が常に必須である」ということを意味しません。
むしろ、全員の合意を待つことで組織の意思決定が停滞し、持続可能性が損なわれる現象は『コンセンサス・トラップ(合意形成の罠)』と呼ばれ、回避すべき課題とされています。
特に、不測の事態において最終的な社会的・法的責任を負う主宰者が存在する組織においては、全体の安全管理と持続可能性を守るため、最終決定権はリーダー(運営)に委ねられています。
この意思決定の枠組み(システム)を正しく理解し、個人の主観的な感情よりも全体のルールを優先して機能させることが、サードプレイスにおけるプロフェッショナルなチームの在り方です。
【3】チーム参加に際しての大切な観点
チームでの安心安全な関わりを守るために、時にはご自身の状態や歩みをふり返り、立ち止まって整える時間を持つ選択も大切なひとつの道筋です。
もし、そうしたタイミングが必要だと感じられたときには、ご自身のペースで活動を一時的にお休みいただいたり、準備が整ってからまた自然に戻ってこられる在りようを、大切にしていただきたくお願いいたします。
そのような時間も、より良く歩みを続けていくための大切な過程です。
(※これはご自身の主体的な意思による一時休息を指すものであり、当・倶楽部を守るための観点から事務局が実施する【一時保留】等の対応とは性質が異なるものとなります。)
● 心理的な揺れが大きい場合
ご自身の心理的課題が大きく、巡り巡ってお越しくださるクライエントさんに対して、現在の段階では支援者として安定した自己確立が難しいと見受けられる場合。
たとえば、未消化の感情や課題が整理されないまま表出し、考えや感情が混ざり合ってチーム内で不平や不満が頻繁に語られるような状態や、「課題の分離」が困難になっているような状態が該当します。
● 他のメンバーや事務局への影響が続く場合
そのような状態が、他の傾聴メンバーや事務局に対して精神的・時間的な負担として現れ、関係性や活動に影響を及ぼしているケースです。
こうした状況は、本人にとってもチームにとっても負荷が大きくなり、円滑な協働や安全な関係性の形成に支障をきたしてしまう場合があります。
その場合は無理に活動を続けるよりも、「土台づくりの大切な時間」として、ご自身と安心して向き合える期間を大切にしていただけたらと考えています。
● 日常の背景を語る分かち合いは大切
サードプレイスとしてのこの場では、家庭や職場での出来事や心の動きをお話しいただく時間にも、大きな意味があります。
それは、支援者ご自身が日常生活の中で揺れ動く感情や状況を共有し、互いの存在に寄り添い合うための尊い営みでもあります。
揺れ動く生活の中で自分自身を開き、その時々の思いや感じている内側の声を分かち合える営みは、このチームの在り方と深く結びついていると考えています。
● ただし、焦点がズレすぎると…
「経済的な不安の軽減」や「費やした努力へのリターン」といった側面が主な焦点となりすぎると、クライエントさんへの寄り添いを主軸とする支援者チームとしての歩みと、方向性のずれが生じてしまう場合が往々にしてあります。
私たちは、学びや活動の中で生まれる成果や安定も大切にしていきますが、それが支援の本質を曇らせないよう、バランスを保ち合いたいと願っています。
クライエントさんへの想いを大切にする姿勢が大前提であり、ご自身の学びや努力に対する期待や経済的な側面も重要な要素です。
同時に、「収入」は本来、他者への貢献や誠実な営みの結果として後からついてくるものであり、先に得ようと焦るほどに本質からズレやすくなる性質を持ちます。
だからこそ、私たちは「どうすれば稼げるか」ではなく、「どう在り、どう聴くか」「どう伴に歩むか」という姿勢を大切に育てていきたいと考えています。
目に見える成果はすぐに訪れないかもしれませんが、丁寧な実践の積み重ねこそが、信頼と持続可能な歩みをもたらす基盤となります。
経済的な循環も含めて、“後からやってくるもの”を信じる在り方は、このチームの精神性と深く結びついているのかもしれません。
在宅ワークやサードプレイスとしての役割も尊重しつつ、クライエントさんへの寄り添いを主軸とした支援者としての在り方が保たれる…
そのための歩みを伴に創り続けていく関わりを、私たちは大切にしており、それが当・倶楽部とも言えます。
● 歩みのズレを感じたときは…
チーム活動やガイドラインが、ご自身の価値観や歩みと噛み合わないまま続いてしまうと、互いにとって負担となり、伴に歩むのが難しくなる場合があるかもしれません。
※ チームの歩みに無理に合わせようとするよりも、ご自身の整ったタイミングでの再参加も大切な視点です。
ただ、その「ズレ」に気づけること自体が、重要な内省のサインでもあります。
「うまく適応できない」ではなく、「今、この在り方が自分にとって自然かどうか」を見つめ直す機会と捉えてみていただけるでしょうか?
再び交わる道が見つかるまで、ひとまず距離をとってみることも、尊重される選択肢のひとつです。
無理に歩調を合わせるのではなく、ご自身の心の声に真摯に耳を澄ませながら進まれる歩みを、私たちは伴に願っています。
(※ただし、全体の安全管理やリソース管理の観点から、事務局の判断により静かな区切りやステータスの見直しを行う場合を除きます。)
また、ズレを感じた際は、おひとりで抱え込まず、率直に事務局にご相談いただけたら幸いです。
歩みの見直しを、自らの内省や丁寧な対話によってやわらかく進めていける関係性も、私たちのチームの大切な文化であり、財産です。

【4】支援者同士としての関わり方
日常的なチームへの関わりでは、「クライエント寄りの自分」も大事ですが、それ以上に「支援者としての自分」を基盤に関わる姿勢を大切にしています。
ここでいう「クライエント寄りの自分」とは、自分自身の感情や過去の体験に強く引き寄せられ、感情中心の視点から反応してしまう状態を指します。
練習や実践の場では、その感覚を分かち合う関係性が、学びや気づきに繋がる大切なプロセスでもあります。
ですが、日常的なチーム活動では、感情に呑まれすぎず、「支援者としての立ち位置」を意識的に保つ姿勢が大切です。
それは、感情を抑え込むという意味ではありません。
むしろ、支援者として自分を整える姿勢が、チーム全体に安心と信頼の土台を築くステップに繋がっていきます。
チーム内のやり取りにおいても、「支援者としての視点や問いかけ、成長の歩み」を意識しながら関わっていけたら幸いです。
また、心理的・身体的・環境的に負荷が高いと感じたときには、セルフケアを優先し、必要に応じて一時的に距離を取る選択も、誠実な在り方として尊重されます。自己観察や心身のケアを怠らない姿勢が、長く健やかに活動を続けるカギです。
どんな状況であっても、自らの苦しさや葛藤を、他のメンバーに過度に背負わせるような関わりが続いてしまうと、チーム全体の健やかさを損なうおそれがあります。お互いの歩みや負担を尊重し合いながら、支え合える場であり続けることを、私たちは大切にしたいと考えています。

